モデル事業体の取り組み 耳川広域森林組合

先進的林業機械による作業システム実証の取組事例

牽引式タワーヤーダと高性能搬器の導入による間伐での集材範囲の拡大

耳川広域森林組合
〒 883-0106 宮崎県日向市東郷町山陰辛280-1
TEL 0982-68-3515 FAX 0982-68-3517
新たに導入した主な林業機械
  • 牽引式タワーヤーダ
構 成 【 型   式 】KMS-4000-U
【 メーカー 】Konrad Forsttechnik GmbH
【 生 産 国 】オーストリア
【 全  長 】6,870mm
【 全  幅 】2,185mm
【 全  高 】3,400mm
【 重  量 】13,500kg
【 エンジン 】出力 169.2kW(230ps)
【 タワー高 】11,344mm
【 主索長 】600m
  • 高性能搬器
構 成 【 型   式 】Liftliner
【 メーカー 】Konrad Forsttechnik GmbH
【 生 産 国 】オーストリア
【 全  長 】1,640mm
【 全  幅 】630mm
【 全  高 】1,030mm
【 重  量 】850kg
【 エンジン 】出力 73.6kW(101ps)
【荷揚げ能力】40kN(4,079kgf)

現行システムの課題

現行システムでは、短距離集材(~ 200m)ではスイングヤーダ、長距離集材(200m ~)では集材機が主に用いられてきました。急峻な地形が多い耳川流域では、作業道を開設できない地域も多く、そこでは材の搬出が難しい状況でした。また、造材作業に使用するプロセッサの処理能力に集材作業が追いつかず、作業システムの中でボトルネックとなっていました。

作業システム改良の取組概要

  • タワーヤーダの導入

集材機よりも架設・撤去を機動的に行えるタワーヤーダを導入することにより、スイングヤーダでは届かない距離の搬出間伐を効率的に行えるようになりました。線形が厳しい当地域の路網でも搬入可能範囲を広げるため、タワーヤーダは牽引式を採用しました。

  • 集材作業の効率性と安全性の向上

リモコン操作が可能な高性能搬器、自動荷外しフックを導入することで、プロセッサのオペレータが荷外し作業を兼任することが可能になり、2人での作業を実現しました。自動荷外しフックの導入は、最も危険な作業である荷外し作業を遠隔でリモコン操作で行えることから、作業安全性の向上に大きく寄与 しました。