モデル事業体の取り組み 山長林業株式会社

先進的林業機械による作業システム実証の取組事例

安全性向上・省力化・容易な操作を目指した油圧式集材機の導入

山長林業株式会社
〒 646-0011 和歌山県田辺市新庄町2015番地
TEL 0739-22-1779 FAX 0739-24-3280
新たに導入した主な林業機械
  • 油圧式集材機
構 成 【 型  式 】FY273
【 メーカー 】株式会社前田製作所
【 全  長 】4,975mm
【 全  幅 】2,311mm
【 全  高 】1,633mm
【 重  量 】5,750kg
【 エンジン 】出力 68.4kW(93ps)
【巻上能力(低速時)】
 荷上索 25.4kN(2,588kgf)
 引戻索 25.4kN(2,588kgf)
 循環索 26.7kN(2,726kgf)
【単動速度(高速時)】
 320m/min(荷上索、引戻索)
 260m/min(循環索)
  • 油圧式主索巻取機
構 成 【 メーカー 】上道キカイ株式会社
【 全  長 】1,950mm
【 全  幅 】2,500mm
【 全  高 】1,300mm
【 エンジン 】出力 17.8kW(24ps)
【 ドラム 】脱着式
【 巻取り能力 】1,000m(22mmワイヤ)

現行システムの課題

現行の機械式集材機は運転操作が非常に煩雑で、操作の習熟に時間がかかるほか、誤操作による事故の危険や、断線等の事故発生時にフェールセーフの制御システムが無いなどの課題がありました。また、操作には力が要り、騒音や振動が激しく、オペレータの労働負荷も大きいことが課題でした。また、故障時にエンジン等が入手しにくいことも課題でした。

作業システム改良の取組概要

  • 機械式から油圧式への改良

集材機の駆動システムを機械式から油圧式に改良し、各ドラム間でのインターロック機構により、煩雑な運転操作の簡素化を図りました。また、油圧化により自動ブレーキを備えることができ、安全性を飛躍的に高めることが可能となりました。

  • 架設作業の効率化

2つのリア-アンカードラムを備えることで、集材機の設置作業が簡素化され、主索断線という不測の事態でも設置強度を保つことが可能となりました。また、リードロープ用ウィンチドラムと同軸のワーピングドラムを備えることで、架設・撤収時間が短縮されるとともに、架設作業の労働負荷が軽減されました。