モデル事業体の取り組み 有限会社川井木材

先進的林業機械による作業システム実証の取組事例

牽引式タワーヤーダと自走式搬器の導入による効率的で安全な中距離集材システムの構築

有限会社川井木材
〒 781-3613 高知県長岡郡本山町北山甲527
TEL 0887-70-2330 FAX 0887-76-4567
新たに導入した主な林業機械
  • 牽引式タワーヤーダ
構 成 【 型   式 】KMS12-U
【 メーカー 】Konrad Forsttechnik GmbH
【 生 産 国 】オーストリア
【 全  長 】6,480mm
【 全  幅 】2,460mm
【 全  高 】3,240mm(輸送時)
【 本体重量 】11,820kg
【 エンジン 】出力 177.5kW(241ps)
【 タワー高 】11,480mm
【 最高張力 】120kN(12,237kgf)
【 主索長】800m
  • 自走式搬器
構 成 【 型   式 】WOODLINER
【 メーカー 】Konrad Forsttechnik GmbH
【 生 産 国 】オーストリア
【 全  長 】1,650mm
【 全  幅 】1,490mm
【 全  高 】660mm
【 重  量 】1,250kg
【 エンジン 】出力 74.6kW(101ps)
【 最大速度 】6m/s
【 巻上げ索 】85m
【 牽引力 】25~40kN
(2,549 ~ 4,079kgf)

現行システムの課題

現行の作業システムは、架線集材またはスイングヤーダによる集材です。急傾斜地のため路網をつけにくい地形が多い地域で、スイングヤーダでは対応できない場所が多くありました。一方、架線集材では、集材機の架設・撤去作業にかかる人工数の比率が高いなどの課題がありました。そこで、スイングヤーダと架線集材機の中間を埋める効率的な中距離集材システムを構築することが課題でした。

作業システム改良の取組概要

  • 牽引式タワーヤーダと自走式搬器の導入

狭く急な曲線も多い路網でも走行可能とするため、ホイルローダで牽引するタワーヤーダを導入し、自走式搬器を組み合わせました。自走式搬器は、本線1本のみの架設で使用できるため、架設・撤去の効率化が図られます。

  • セット人員の削減による効率化

タワーヤーダと自走式搬器は、リモートコントロールによる操作が可能です。このため、タワーヤーダ側と先山に各1 名、合計2 名体制での作業が可能となります。従来システム(1 班3 ~ 4 名体制)よりも労働生産性の向上が見込まれます。リモコンはオペレータ間で操作権の授受の仕組みも整備されており、安全に連携作業を行うことができます。